Ansys Lumerical

フォトニクス解析ソフトウェア

フォトニック・デバイス&光集積回路用解析ツール – Ansys Lumericalフォトニクス解析ツール

Ansys Lumerical の製品は光学的な部品、集積回路、システムを正確にシミュレーションします。

Ansys Lumerical フォトニクス解析ツール

光通信、センシング、医療診断、ディスプレイ技術、太陽光発電など、光を利用する産業は急速に成長しています。光学素子とフォトニックデバイスは、光を扱う様々な応用に欠かせない技術です。しかし、これらの技術を設計、開発、製造するには、高度な知識と豊富な経験が必要です。さらに、それらの技術を分析するための高度な解析ツールが必要です。マルチフィジクス(Multiphysics) 解析スウィートおよびシステム設計・解析スウィートを含まれているAnsys Lumerical(以後 Lumerical )フォトニクス解析ツールは、そのようなニーズを満たすために開発されました。

この解析ツールは、光学シミュレーション、デバイス設計、電磁界シミュレーション、ナノ・フォトニック・シミュレーション、プラズモニクス、光集積回路シミュレーション等、多岐に渡る分野で利用されています。

Lumericalツールは、 マルチフィジクススイートとシステムスイートの2つから構成され、デバイスから回路全体までのシミュレーションを実行できます。

デバイスレベルとシステムレベルのツールがシームレスに連携し、設計者は相互に作用する光、電気、熱の効果をモデル化することができます。

また、Lumericalソルバー間の柔軟な相互運用性に加えて、サードパーティ製の設計自動化ツールや生産性向上ツール(EDA)を組み合わせたワークフローも実現できます。さらに、多くの外部ソフトウェアとの連携機能やPythonのAPI機能を備え、マルチフィジックス解析や自動化・最適化が可能になります。Pythonベースの自動化機能や、光集積回路(PIC)を設計・構築するシームレスなフローは、業界をリードする各社ファウンドリPDKやレイアウトツールをサポートします。

Lumerical の特徴

Lumerical: ユーザーフレンドリーなインターフェース

高い解析精度

独自のコンフォーマルメッシュ機能やマルチフィジクス解析により、高い精度で正確なシミュレーションを行うことができます。設計段階で不具合を発見することができるため、開発期間の短縮やコスト削減につながります。

使いやすさ

使いやすいユーザーインターフェースを持っています。初心者でも簡単に使うことができ、シミュレーションの効率を上げることができます。

豊富な解析機能と材料データベース

光学シミュレーションやデバイス設計、熱解析、ナノフォトニックシミュレーション、光集積回路シミュレーションなど、豊富な解析機能を持っています。また、デフォルトで入っている材料データベースも充実しております。これにより、多様な分野で利用することができます。

自動最適化

Lumericalは自動最適化機能を持っています。この機能を使うことで、設計パラメータの最適化を自動的に行うことができます。これにより、試行錯誤の時間を短縮し、最適な設計を実現することができます。(PythonやMATLABまたはLumerical独自のスクリプト言語により、解析の制御や複雑な後処理を実行することができます。)

パラメータスイープ機能

パラメータスイープ機能を用いると、設計パラメータの影響を簡単に評価することができます。最適化にも役立ちます。

Lumerical フォトニクス・解析・ツールの詳細

Lumerical マルチフィジックス・スウィート

コンポーネント・レベル・シミュレーション

Ansys Lumerical photonics component simulation tools

概要:

Lumerical マルチフィジックス・スウィート(Multiphysics Suite)は、電磁光学をベースにしたフォトニックデバイスの解析ツールであり、多数の数値解析ソルバーから構成されています。そのため、様々な形状、サイズ、動作特性を持つフォトニックデバイスの解析が可能であり、熱・電子解析ツールも含まれています。Lumerical を使用することで、様々なフォトニックデバイスの現象を解析・把握し、試作や再現実験の回数や時間、コストを大幅に削減できます。

内容:

  • FDTD: 3D 電磁場シミュレータ

ナノフォトニクスプロセスやナノフォトニクス材料の設計・解析。最適化に関する高機能3D FDTD法に依るマクスウェルソルバーです。ユーザフレンドリなGUI設計により、初めての方でも使い易く、高速・高精度シミュレーションが可能です。また、屈折率の分散、異方性、非線形効果等の取り扱いや、豊富な材料データベース、独自の自動フィッティング手法による精密な誘電体モデルにより、精緻な光学構造が簡単に作れます。
Lumerical FDTDの機能についての詳細はこちら

  • RCWA: 周期構造シミュレータ

RCWAシミュレータは、周期構造のための最先端のシミュレータです。厳密結合波解析(RCWA)アルゴリズムにより、グレーティングやメタマテリアルなどの周期構造の電磁気的な挙動を正確にシミュレーションします。RCWAシミュレータにより、周期的な構造の性能を精密に評価することができます。
Lumerical RCWAの機能についての詳細はこちら

  • MODE: 光導波路や光ファイバ・シミュレータ

MODEでは、光ファイバーや光集積素子などを含め、導波路やカプラーの設計を成功さ せるのに必要なものがすべて提供されます。双方向固有モード展開およびvarFDTDエンジンは、 大型平面構造や長い伝播距離のどちらも容易に扱えるため、正確な空間場、モード周波数、およ びオーバーラップ解析が可能になります。
Lumerical MODEの機能についての詳細はこちら

  • CHARGE: 3D 電荷転送シミュレータ

有限要素ドリフト拡散法に基づいたCHARGEは、フォトニックおよびオプトエレクトロニクス 半導体能動素子の包括的な電荷輸送シミュレーションに最適なツールを設計者に提供します。 CHARGEとLumericalの各種ソルバーとの連成により、光学、電子、および熱現象の複合的な相 互作用が性能にとって重大となるコンポーネントを高速にモデリングして解析できるようになります。
Lumerical CHARGEの機能についての詳細はこちら

  • HEAT: 3D 熱輸送シミュレータ

高集積光電子デバイスで発生するマルチフィジックス効果を調査するために開発されたHEATは、包括的な熱モデリング機能を提供します。有限要素熱伝達およびジュール加熱ソルバー は、伝導、対流、および放射効果、さらには光学的および電気的な発熱を容易に扱えるため、エンジニアは自信をもって信頼性の高い安定した設計を達成できます。
Lumerical HEATの機能についての詳細はこちら

  • DGTD: 3D 電磁場シミュレータ

DGTDは、不連続Galerkin時間領域法に基づく有限要素Maxwellソルバーを用いて、最も困 難な部類のナノフォトニックシミュレーションを取り扱います。精度が重視されるケースでは、 DGTDは、マルチフィジックスシミュレーションワークフローに特化した設計環境におい て、形状の複雑さにかかわらず優れた精度を達成します。
Lumerical DGTDの機能についての詳細はこちら

  • FEEM: 有限要素法導波路シミュレータ

FEEMは、固有モード法に基づく有限要素マクスウェルのソルバーを使用して、優れた精度とパフォーマンスのスケーリングを提供します。材料に適応する有限要素メッシュと高次の多項式基底関数の使用により、FEEMは複雑な形状や材料の導波路モードの高精度な解析に最適です。
Lumerical FEEMの機能についての詳細はこちら

  • MQW: 量子井戸ゲインシミュレータ

MQWは、原子的に薄い半導体層の量子力学的挙動をシミュレートし、エンジニアが多重量子井戸構造のバンド構造、ゲイン、自然放出を正確に特性化できるようにします。レーザー、SOA、電気吸収変調器、またはその他のゲイン駆動型アクティブフォトニックデバイスを設計する場合、MQWは成功を確実にするために必要な深い物理的洞察を提供します。
Lumerical MQWの機能についての詳細はこちら

  • STACK: 光学多層膜シミュレータ

反射防止膜、フィルター、OLED、VCSELといった多層薄膜スタックの高速な解析に理想的なソリューショ ンです。各種の分析法を活用するSTACKは、Maxwell方程式による直接的なシミュレーションよりもはるか に高速です。提供されるさまざまな機能により、平面波および双極子照明での干渉やマイクロキャビティ 効果を正確に把握できるようになります。
Lumerical STACKの機能についての詳細はこちら

Lumerical システム・スウィート

光集積回路シミュレーション

Ansys Lumerical photonics system simulation

概要:

Lumerical システム・スウィート(SYSTEM Suite)は、光トランシーバー、5G通信、光集積回路(PIC)などの光システムの解析ツールです。マルチモードファイバーや双方向/マルチパスの伝搬特性を持つ光回路・システムの時間領域および周波数領域での解析が可能です。また、CML Compiler機能により、Lumerical DEVICE Suiteにて設計解析を行ったデバイスを組み込んだシステムシミュレーションも可能です。また、INTERCONNECTおよびVerilog-Aフォトニックコンパクトモデルライブラリ(CML)の作成、保守、およびQAテストを自動化出来ます。

相互運用性にも注目が必要です。PythonのAPI機能による解析自動化や最適化のための機能、そして、各種EDA(Electronic Design Automation)ソフトウェアやAnsysの他のツール、例えば光学設計ソフトウェアZemaxなどとの連携機能もあります。主要な半導体ファウンドリのCMLもサポートしているため、Lumericalで設計・解析したシステムは簡単に製造現場に投入することが可能です。Lumerical SYSTEM Suiteは、光システムの設計から製造までをトータルでサポートする、高度な光学システム解析ツールです。

内容:

  • INTERCONNECT : 光集積回路シミュレーション

Lumerical 光集積回路シミュレーション INTERCONNECTは、光集積回路の設計や動作解析を可能にする強力なシミュレーションツールです。
フォトニックデバイスの性能を詳細に解析し、信頼性や効率を向上させることができます。
また、デバイスの最適化や設計改善を容易にするための高度な機能も備えています。
Lumerical INTERCONNECTの機能についての詳細はこちら

  • CML Compiler : フォトニックモデル開発キット

コンパクトモデル開発キット CML Compilerは、フォトニックデバイスモデルをINTERCONNECTで扱えるコンパクトモデルにまとめるためのキットです。
INTERCONNECTにはデフォルトで豊富なコンパクトモデルが用意されておりますが、CML Complierを用いると、独自のモデルを追加することできます。一旦コンパクトモデル化されると、再利用が可能になります。
CML Compilerは、フォトニックデバイスの設計者や開発者にとって、効率的なモデル開発を支援する重要なツールとなっています。
Lumerical CML Compilerの機能についての詳細はこちら

  • Photonic Verilog-A Platform

Photonic Verilog-A Platformは、Verilog-A言語を使用してフォトニックデバイスをモデル化するための強力なプラットフォームです。
このツールを使用することで、フォトニックデバイスの動作を詳細にモデル化し、シミュレーションを行うことができます。
高度なデバイス設計や性能解析に必要な機能を備えており、フォトニックデバイスの開発を効率化します。
Lumerical Photonic Verilog-A Platformの機能についての詳細はこちら

Lumerical フォトニクス・解析・ツールの応用例

Lumerical 様々なアプリケーション

Lumericalの一連のシミュレーションツールは、様々なアプリケーションで使用されています。以下は、Lumericalの主な応用分野の一部です。

  • 統合フォトニクス:

Lumerical のシミュレーションツールは、導波路、カプラ、スプリッタ、変調器、検出器などの集積フォトニック回路の設計と最適化に広く使用されています。これらのツールにより、設計者は複雑なフォトニック構造における光の挙動を正確にモデル化し、集積デバイスの性能を最適化し、次世代フォトニック技術の開発を加速させることができます。

  •  ナノフォトニクスとプラズモニクス:

プラズモニック構造、メタマテリアル、ナノ粒子と光の相互作用を含む、ナノスケールでの光の挙動をシミュレートするためにLumericalツールを使用されています。これらのツールにより、研究者はナノスケール構造のユニークな光学特性を研究し、機能を強化した新しいフォトニックデバイスを設計し、センシング、イメージング、エネルギー・ハーベスティングなどの分野でのアプリケーションの新しい機会を探求することができます。

  • オプトエレクトロニクスと太陽光発電:

光検出器、LED、レーザー、太陽電池などのオプトエレクトロニクス・デバイスの設計と最適化にLumerical のシミュレーションツールを採用されています。Lumerical ツールは、半導体材料における電荷キャリア、光子、熱の挙動を正確にモデル化し、光電子デバイスの効率、性能、信頼性を向上させるのに役立っています。

  • 光通信

Lumerical ツールは、光ファイバーネットワーク、波長分割多重(WDM)システム、光増幅器など、光通信システムの設計と最適化に活用されています。これらのツールは、複雑な光学系における光の挙動を正確にモデリングすることができ、システム性能の最適化、システムの公差評価、開発期間とコストの削減を支援します。

  • バイオ・フォトニクス

光と生体組織、細胞、分子との相互作用のシミュレーションにLumerical ツールを使用され、研究者は生体材料の光学特性を研究し、イメージング、センシング、治療などのバイオ・メディカル・アプリケーション用のフォトニック機器を設計することができます。

よくある質問

一定の技術スキルが必要です。しかし、Lumericalソフトウェアは、ユーザーフレンドリーなインターフェースを備えているので、初心者でも簡単に使用することができます。

Lumericalソフトウェアは、Windows、Linuxなど、多くのプラットフォームに対応しています。必要なハードウェア要件は、システム要件に記載されています。

Lumericalは、光学機器、半導体デバイス、光集積回路、プラズモニクス、ナノフォトニックデバイスなどの設計、シミュレーション、および最適化に使用されます。

LightBridgeでは電話やメールによるご質問を随時受付ており、お客様の問題が解決するまでサポート致します。

ご要望がございましたら、お客様のところに技術担当者が訪問致します。

また、日本語によるワークショップを定期的に開催しております。Lumericalを実際に操作しながら基本的な技術が習得することができます。

日本語のマニュアルをご用意しております。

LightBridge の Lumerical サポート

LightBridgeは、Lumericalの導入から活用に至るまで幅広く支援しています。
豊富な経験を持つエンジニアが、お客様のニーズに合わせて

      • 最適なシミュレーション手順
      • 計算機資源の効率的な利用方法
      • シミュレーション結果の解釈
      • エラーの解決策

などについて、一つ一つ的確にサポートいたします。
また、充実した日本語マニュアルやトレーニングプログラムも用意しており、お客様の利便性向上を追求しています。

お役に立つ情報

以下では、お客様に役立つ情報を提供しています。

ニュース:

  • 2024年4月24日(水)-26日(金): OPIE’24(OPTICS PHOTONICS International Exhibition 2024)に出展
  • 2024年4月15日(月)-18日(木): IEEE Silicon Photonics Conference 2024に協賛・出展
  • 2024年3月:Ansys Lumerical 2024R1.1リリース(詳細
  • 2023年9月 :Ansys Lumerical 2023R2リリース (詳細)
  • 2023年9月19日(火)~2023年9月22日(金) :第84回応用物理学会秋季学術講演会JSAP EXPO Autumn 2023展示会(ブースM-19)

開催予定セミナー:

  • 2023年11月と12月の無料イベント開催スケジュール (こちら)
  • 2023年5月26日(金) :Ansys Lumerical FDTD及びMODEトレーニング・ワークショップ(動画)
  • 2023年5月19日(金) :Ansys Lumerical及びAnsys Zemaxを用いたメタレンズの設計ウェビナー (動画)

ナレッジベース

ソフトウェアのインストール、操作方法、トラブルシューティングなどに関する情報

Ansys Lumericalアプリケーション・ギャラリー

ナノフォトニクス、メタマテリアル、非線形材料等の事例

システム要件

Lumericalソフトウェアが対応するOSやテクノロジーの情報

リソース

ブログ及びホワイトペーパー

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