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ANSYS LUMERICAL

Lumerical マルチフィジックス:
光・電気・熱・量子井戸を一つの環境で解析

光学の DGTD と FEEM、電気の CHARGE、熱の HEAT、量子井戸の MQW を1つの製品にまとめています。共通のMultiphysics設計環境と材料データベースを利用し、デバイス内部で影響し合う物理を扱えます。

DGTDFEEMCHARGEHEATMQW

Lumerical マルチフィジックスの解析例。有限要素メッシュ上の三次元構造と、その断面のモード分布を示しています

概要

相互に影響し合う物理を、一つの環境で

フォトニクスデバイスの特性が単一の物理だけで決まることは稀です。注入したキャリアが屈折率を変え、吸収された光が温度を上げ、その温度がまた屈折率を動かします。これらを別々に見積もって手で足し合わせると、相互の影響が失われます。

Lumerical マルチフィジックスは光学ソルバーを内蔵しています。DGTD は Maxwell 方程式を時間領域で解く電磁界ソルバー、FEEM は導波路断面の固有モードを求めるモードソルバーです。ここに電気の CHARGE、熱の HEAT、量子井戸の MQW が加わります。

共通のMultiphysics設計環境と材料データベースを利用し、必要なソルバーを組み合わせて解析ワークフローを構築できます。回折格子の解析を DGTD で、熱光学位相シフトを HEAT と FEEM で進めるといった構成も可能です。

01

光学ソルバーを内蔵

DGTD による電磁界解析と FEEM によるモード解析が製品に含まれます。

02

電気と熱の自己整合的な連成

CHARGE の温度依存性を COUPLED に設定すると、ドリフト拡散方程式と熱伝導方程式を自己整合的に解きます。

03

共通のMultiphysics設計環境

共通の設計環境と材料データベースを利用し、必要なソルバーを組み合わせられます。

電気・熱解析の結果例。三次元メッシュ上でキャリア密度と温度の高い領域が分布する様子を示しています

ソルバー

マルチフィジックスに含まれる5つのソルバー

うち DGTD と FEEM は光学ソルバーです。各ソルバーの設定や理論は、解析技術の各ページで扱います。

DGTD

電磁界。不連続ガラーキン時間領域法で Maxwell 方程式を解きます。非構造メッシュのため曲面や金属ナノ構造に向きます。

FEEM

モード。有限要素法で導波路断面の固有モードを求めます。

CHARGE

電気。ポアソン方程式とドリフト拡散方程式を解きます。定常・小信号 AC・過渡に対応します。

HEAT

定常・過渡の熱輸送を解析し、温度分布を求めます。電気―熱連成ではジュール発熱も考慮できます。

MQW

k・p法により多重量子井戸のバンド構造を解析し、利得や自然放出スペクトルなどの光学特性を求めます。

VCSEL Design Tool(ベータ)は、CHARGE・HEAT・MQWを連成してVCSELを解析します。利用にはAnsys Lumerical Enterpriseライセンスと機能のアクティベーションが必要です。

代表的なワークフロー

よくある4つの解析の流れ

いずれもマルチフィジックスのソルバーを軸に組み立てます。個々のソルバーの設定や理論は解析技術の各ページで扱います。

電気光学変調

CHARGEMODE (FDE) / FEEM

印加電圧に対する光学応答(実効屈折率の変化と損失)を求めます。

熱光学位相シフト

HEATFEEM / MODE (FDE)

温度分布から位相シフト量と損失、必要な電力を求めます。

フォトディテクタ

FDTD / DGTDCHARGE

光吸収から求めた光生成レートを渡し、光電流(応答度・暗電流・帯域)を求めます。

レーザ・SOA

MQW + FEEM / MODE (FDE)INTERCONNECT

利得スペクトルとモード情報を TWLM 素子に渡し、回路・システムレベルで評価します。

連成

ソルバー間で受け渡されるもの

受け渡しの仕組みは用意されていますが、実行順序は設計者が決めます。光学解析の結果が電気・熱へ渡る向きと、電気・熱の結果が光学へ戻る向きの、両方があります。

受け渡し元受け渡し先渡されるもの/仕組み
FDTD / DGTDCHARGE光生成レート。Import optical generation として取り込みます
FDTD / DGTDHEAT光吸収パワー。Import heat source として熱入力に用います
CHARGEFDTD / MODEキャリア密度。np Density グリッド属性として取り込み、屈折率の実部と虚部の変化を求めます
HEATFDTD / MODE温度分布。Temperature グリッド属性として取り込みます
HEATFEEM温度分布。スクリプトで屈折率変化に換算し、(n,k) 材料として取り込みます
CHARGE ↔ HEAT同一解析内温度依存性を COUPLED にすると、ドリフト拡散方程式と熱伝導方程式を自己整合的に解きます
CHARGEMQW電界・キャリア密度・温度。CHARGE 側で MQW domains を指定すると、バイアスごとの利得・吸収スペクトルを一括で計算します
MQWINTERCONNECT利得と自然放出のスペクトル。TWLM 素子の入力として
FEEM / MODE (FDE)INTERCONNECT実効屈折率・群屈折率・閉じ込め係数。TWLM 素子の入力として

関連製品

組み合わせて使う Ansys Lumerical 製品

マルチフィジックスには DGTD と FEEM による光学解析が含まれます。広帯域の3D伝搬解析や導波路・平面回路の伝搬解析、回路レベルの検証では、次の製品と組み合わせて使います。

FDTD

時間領域差分法による広帯域の3D電磁界解析。RCWA ソルバーと STACK ソルバーを同梱します。

MODE

FDE・varFDTD・EME。導波路モードと平面回路の伝搬解析。

INTERCONNECT

フォトニック集積回路の回路・システムシミュレーション。TWLM などのコンパクトモデルを組み合わせて解きます。

よくあるご質問

Lumerical マルチフィジックスについてよくいただく質問

対象によります。回折格子や散乱体などの3D電磁界解析はDGTD、導波路断面のモード解析はFEEMで、Multiphysics内で実行できます。一方、導波路モードを入出力とする部品のSパラメータ抽出や、導波路・平面回路の伝搬解析では、FDTDやMODEを組み合わせて使用するのが適しています。

Ansys Lumerical Multiphysicsには、DGTD・FEEM・CHARGE・HEAT・MQWの5つのソルバーが含まれます。CHARGEやHEATのみの単体製品はありません。FDTDやMODEは別製品です。評価したい内容をお知らせいただければ、必要な製品の組み合わせをご提案します。

CHARGEとHEATは、温度依存性をCOUPLEDに設定することで自己整合的に連成解析できます。FDTDやMODEなどとの連携や一方向のデータ受け渡しは、解析結果のエクスポート/インポートやスクリプトで構成します。反復が必要な場合はスクリプトで自動化できます。

できます。Lumericalスクリプト言語に加え、Python API(lumapi)やMATLAB APIを利用できます。PyLumericalも利用できます。

日本語サポートとトレーニング

解析設定から結果の妥当性の判断まで、ご相談いただけます。

サポート →

トレーニング →

ご相談前にお知らせいただけると助かること

  • 対象波長と材料
  • デバイス構造とおおよその寸法
  • 評価したい特性と目標値
  • 既存の解析データや測定結果の有無
  • 想定しているスケジュール

お伝えいただけない情報があっても構いません。差し支えのない範囲で結構です。

解析の流れを、一緒に設計します

デバイス構造と評価したい特性をお知らせください。どのワークフローで、どのソルバーをどの順に使うかをご提案します。