ソリューション | 光学システム

LiDARの設計ワークフロー

測距の成否は、送光の形と受光の集光、そしてシーンの側で決まります。反射率の低い対象、霧、干渉光。設計が成立しているかどうかは、深度マップや検出距離という系の指標でしか判定できません。

設計課題

チップからシーンまでを、一続きにする

ビームを作るナノフォトニクス、それを振るアレイ、微弱な戻り光を集める受光光学系、そして大気散乱と対象反射率が支配するシーン。四つのスケールのどこか一つが弱いだけで、検出距離はそこで決まってしまいます。素子から3Dシーンまでをつなぎ、深度マップや点群として評価できる形にしておく必要があります。

要件 | ビームの形成と走査放射素子とアレイを物理的に解いてビームを作り、方向を制御すること
要件 | 距離と速度の抽出検出方式に応じて、戻り光から距離と速度を回路レベルで求めること
要件 | シーンでの成立性実際の反射率と劣化した大気のもとで、規格に沿った指標で評価すること

設計・シミュレーションワークフロー

放射素子から、3Dシーンでの検証まで

01

方式の選定

走査方式と検出方式を決め、以降で使う解析手法を確定する。

02

放射素子の設計

導波路と回折格子から、放射パターンと出射角を求める。

03

光フェーズドアレイの設計

放射素子を配列し、位相分布によるビーム方向の制御を確認する。

04

検波方式の回路解析

チャープ光源とホモダイン検波から、ビート周波数を求める。

05

送受光学系の設計

投光系と受光系を設計し、系の間の迷光を評価する。

06

3Dシーンでの検証

材質と大気条件を与えたシーンで追跡し、深度マップを求める。

工程はプロジェクトにより異なります。フォトニック回路を用いない方式では02から04は対象外です。試作の対象はチップ部であり、送受光学系や筐体は含みません。

関連製品

各工程で使用する製品

製品ごとの機能と対応範囲は、それぞれの製品ページに記載しています。

Lumerical MODE

導波路モードの解析を担います。FDEで、放射素子に入る導波モードを求めます。

対応工程 / 02

Lumerical FDTD

放射素子の解析を担います。三次元FDTDで、導波路と回折格子から放射パターンと出射角を求めます。

対応工程 / 02

Lumerical INTERCONNECT

光フェーズドアレイと検波の回路解析を担います。チャープ光源とホモダイン検波から、ビート周波数を求めます。

対応工程 / 03-04

Zemax OpticStudio

送受光学系と迷光の評価を担います。シーケンシャルとノンシーケンシャルの光線追跡を使い分けます。

対応工程 / 05

Ansys Speos

3Dシーンでの検証を担います。材質と大気条件を与えたシーンで追跡し、深度マップを求めます。

対応工程 / 06

ファウンドリ・製造

チップ部の設計データを製造につなぐ

フォトニック回路を用いる方式では、チップ部のレイアウトが固まった段階で、マルチプロジェクトウェハ(MPW)または専用ランによる試作に進みます。試作の対象はチップ部であり、送受光学系や筐体は含みません。

試作・製造の可否と形態は、対象プラットフォームとプロセス条件をもとに個別に判断します。フォトニック回路を用いない方式では、この工程は対象外です。

走査方式と検出方式から、ご相談ください

設計の現在地(方式の選定段階、チップ側と系側のどちらが課題か、評価したい指標)をお知らせいただければ、適切な進め方をご提案します。