ソリューション | 光学システム

光学センサの設計ワークフロー

物理量や化学量を光の変化に変え、読み出せる信号にする。導波路型の集積フォトニクスは有力な一つの実装で、自由空間光学系や結像・検出系、共振構造、プラズモニック構造も同じ目的に使われます。感度そのものより、雑音や温度ドリフト、光損失、実装のずれがその感度をどれだけ食うかが検出限界を決めます。

設計課題

小さな摂動を、検出限界として設計する

センサの信号は摂動です。たとえば導波路型では、表面に結合した対象が屈折率を変える範囲はわずか数十ナノメートルの厚みしかありません。だから光の場を、測りたい量がある場所に意図して置く必要があります。自由空間系でも共振構造でも原則は同じです。その高い感度は雑音や温度、光損失、実装のずれにも同じように効くため、検出限界は応答の大きさではなく、応答と競合要因の比として積み上がります。

要件 | 変換感度測りたい量がある場所に光の場を置き、単位量あたりの応答として定量化すること
要件 | 検出限界の積み上げ素子感度、雑音、温度ドリフト、光損失、読み出し方式、実装公差を積み上げて見積もること
要件 | 構成に応じた手法選択導波路型、自由空間、共振・プラズモニックのいずれかに応じて解析手法を選ぶこと

設計・シミュレーションワークフロー

変換方式の選定から、実装の検証まで

01

変換方式と構成の選定

導波路型か自由空間かを含め、測定量と重なる場を持つ構成を選ぶ。

02

摂動量の抽出

測定量を振り、屈折率や光路の変化とその波長依存を求める。

03

共振・干渉構造の設計

屈折率の変化を強度や波長の変化に変える構造を設計する。

04

センサ回路・読み出し系の評価

応答曲線と読み出し方式から、動作点と信号処理の条件を決める。

05

雑音・温度・受光の検証

温度依存と雑音を入れて動作点を確認し、受光素子の応答度を求める。

06

実装と分光系の検証

結合の実装ずれを評価し、分光系では公差と迷光を確認する。

工程はプロジェクトにより異なります。使用する解析手法は構成によって変わり、MPWや専用ランは集積フォトニクスとして作る場合に限られます。

関連製品

各工程で使用する製品

製品ごとの機能と対応範囲は、それぞれの製品ページに記載しています。

Lumerical MODE

導波モードと摂動の解析を担います。FDEで、測定量による実効屈折率の変化とその波長依存を求めます。

対応工程 / 02

Lumerical FDTD

共振・プラズモニック構造の解析を担います。三次元FDTDとRCWAで、波長と角度に対する応答を求めます。

対応工程 / 03

Lumerical マルチフィジックス

断面の有限要素解析、温度ドリフトと受光素子を担います。FEEM、HEAT、CHARGEを構成に応じて使い分けます。

対応工程 / 02、05

Lumerical INTERCONNECT

センサ回路と読み出し系の評価を担います。応答曲線と読み出し方式から、動作点と信号処理の条件を決めます。

対応工程 / 04

Zemax OpticStudio

結合と分光系の検証を担います。物理光学伝搬で実装ずれを評価し、迷光解析で分光系の迷光を確認します。

対応工程 / 06

ファウンドリ・製造

設計データを製造につなぐ

集積フォトニクスとして作る場合は、レイアウトが固まった段階でマルチプロジェクトウェハ(MPW)または専用ランによる試作に進みます。自由空間光学系や共振・プラズモニック構造を別の方法で作る場合は、この工程は当てはまりません。

試作・製造の可否と形態は、選択した構成とプロセス条件をもとに個別に判断します。

測定対象と目標の検出限界から、ご相談ください

設計の現在地(構成の選定段階、実測データの有無、読み出しと実装の予定)をお知らせいただければ、適切な進め方をご提案します。